三角関数の相互関係の公式

三角関数の相互関係を表す公式といえば、次の二つが代表的です。
\sin^2 \theta + \cos^2 \theta = 1…(1)
1+\tan^2 \theta = \frac{1}{\cos^2 \theta}…(2)
ところで、(1) はサインとコサイン、(2) はコサインとタンジェントの関係式ですが、では、タンジェントとサインの関係式はないのでしょうか。
あります。
(1) の両辺を \sin^2 \theta で割って
1 + \frac{1}{\tan^2 \theta} = \frac{1}{\sin^2 \theta…(3)
となります。
しかしながら、(1) と (2) が高校数学の教科書には必ず載っているにも関わらず、(3) の公式が載っている教科書は、私が知る限りはありません。
使い勝手の悪さがその理由なのかもしれませんが、何とも不公平でアンバランスな話です。
ちなみに、(1) と (2) と (3) をまとめると、次のようになります。
\sin^2 \theta + \cos^2 \theta = \frac{1}{\cos^2 \theta} - \tan^2 \theta = - \frac{1}{\tan^2 \theta} + \frac{1}{\sin^2 \theta} = 1
これも、何だか微妙にアンバランスですね。
ちなみに、サインの逆数のコセカントを使ってみると
\frac{1}{\csc^2 \theta} + \cos^2 \theta = \frac{1}{\cos^2 \theta} - \tan^2 \theta = - \frac{1}{\tan^2 \theta} + \csc^2 \theta = 1
となります。
うーん、これもまだ微妙です。符号のあたりが。