分割数と多項係数と2のべき乗の関係の証明の概略

前回の話の続きです。証明の概略を述べます。
まずは次のような行列式を考えてみます。
\left|\begin{array}{ccccc}e_1 & 1 & 0 & 0 & 0 \\ e_2 & e_1 & 1 & 0 & 0 \\ e_3 & e_2 & e_1 & 1 & 0 \\ e_4 & e_3 & e_2 & e_1 & 1 \\ e_5 & e_4 & e_3 & e_2 & e_1 \end{array}\right|
この行列式を展開して整理すると、5の分割に対応する全ての項が現れます。
e_1^5-4 e_1^3 e_2+3 e_1 e_2^2+3 e_1^2 e_3-2 e_2 e_3-2 e_1 e_4+e_5
例えば、-4 e_1^3 e_2 は、1 が 3 個で 2 が 1 個、すなわち、1+1+1+2=5 を表しています。
係数の -4 は、行列式を展開した際に e_1^3 e_2 が 4 個出てきたということを意味しています。そして、それぞれの符号は全てマイナスです。
また、e_1^{\lambda_1} e_2^{\lambda_2} e_3^{\lambda_3} e_4^{\lambda_4} e_5^{\lambda_5} の係数の絶対値は、C(\lambda) で表されます。
したがって、これらを全て足し合わせたものが、上の行列式を展開したときに現れる項の個数に等しいことが分かります。
ところで、上のような右上が全て 0 である行列式は、展開すると 2^{5-1} 個の項が現れることが確かめられます。
以上の議論は他の n についても適用できるので
\sum_{\lambda \in \Lambda(n)}C(\lambda) = 2^{n-1}
が成り立つことが分かります。
…もちろん、厳密な証明ではありませんので、細部を詰める必要がありますが、頑張れば何とかできるでしょう。きっと。
それよりも、もっと自然でシンプルな証明があるはずで、そちらの方が気になります。
多項定理を使って上手く証明できないかなー。