1960年 一次 文科 [3]

次の□の中に適当な数を記入せよ。
x 軸の正の部分に接する円が, 直線 4x+3y-4=0 に点 (4,(10)□) で接するならば, その円の中心の座標は ((11)□,(12)□) である。


4x+3y-4=0x=4 を代入して整理すると y=-4
よって, 円は直線 4x+3y-4=0 に点 (4,-4) で接する.


題意より, 円の中心の y 座標の絶対値は円の半径に一致する.
円の方程式を (x-a)^2+(y-b)^2=b^2 とおく(題意より a>0).
(4,-4) における接線の方程式は
(4-a)(x-a)+(-4-b)(y-b)=b^2



(x-a)^2+(y-b)^2=r^2 の点 (x_1,y_1) における接線の方程式は
(x_1-a)(x-a)+(y_1-b)(y-b)=r^2 です.
この公式を知らずとも, まず円の中心が原点に移るように円と接点をともに平行移動したときの接線の方程式を求め, 次にその接線を円の中心がもとに戻るように平行移動しても求められます.


整理して
(4-a)x+(-4-b)y+a^2-4a+4b=0
これが直線 4x+3y-4=0 に一致するから
4-a:-4-b:a^2-4a+4b=4:3:-4



ここで安直に 4-a=4, -4-b=3, a^2-4a+4b=-4 としてはダメです.
各項を定数倍した式も同じ直線を表します.


よって
4-a=-(a^2-4a+4b)…(1)
3(4-a)=4(-4-b)…(2)


(2) より 4b=3a-28…(3)
これを (1) に代入して整理すると
(a-6)(a+4)=0
a>0 より a=6
このとき, (3) より b=-\frac{5}{2}
以上により, 円の中心の座標は \left(6,-\frac{5}{2}\right)