1966年 ニ次 理科 [6](旧課程問題)

平面上で, 曲線 x+y^2-5=0 を, x 軸に平行なある直線 l_1 に関して折り返し, さらに別の直線 l_2 に関して折り返せば, 曲線 x^2-y+1=0 に重なるという。直線 l_1 および l_2 の方程式を求めよ。


l_1 の方程式を y=a とおく.
l_1 に関して折り返すとは, y 座標が a-Y である点の y 座標を a+Y に置き換えるということである。
y=a+Y とおくと, Y=-a+y であるから, すなわち y 座標が y である点の y 座標を a-(-a+y)=2a-y に置き換えるということである。
よって, 与えられた曲線を l_1 に関して折り返すと, 次の方程式ができる。
x=-(2a-y)^2+5 …(1)
さらに, l_2: y=mx+n に関して折り返したとき, 点 (x,y) が点 (X,Y) に移ったとして
\frac{y+Y}{2}=m\frac{x+X}{2}+n
\frac{y-Y}{x-X}=-\frac{1}{m}
が成り立つ。
これらより
x=\frac{m}{m^2+1}\left(\frac{1-m^2}{m}X+2Y-2n\right)
y=\frac{1}{m^2+1}\{(m^2-1)Y+2mX+2n\}
これらを (1) に代入して
\frac{m}{m^2+1}\left(\frac{1-m^2}{m}X+2Y-2n\right)
=-\left[2a-\frac{1}{m^2+1}\{(m^2-1)Y+2mX+2n\}\right]^2+5 …(2)
これが Y=X^2+1 と一致すればよい。
すると, (2) の右辺の Y^2 の係数は 0 であるから m^2=1
これを改めて (2) に代入して整理すると
m(Y-n)=-(2a-mX-n)^2+5 …(3)
YX^2 の係数を比較して m=-m^2
m^2=1 であることとあわせて m=-1
これを (3) に代入して整理すると
Y=X^2+(4a-2n)X+4a^2+n^2-4an+n-5
これが Y=X^2+1 と一致することより
a=3, n=6
以上により
l_1 の方程式は y=3
l_2 の方程式は y=-x+6