1976年 二次 理科 [4](旧課程問題)

xy 平面上に 3 つの円 A, B, C があって, それぞれ
A: x^2+y^2=9
B: (x-4)^2+(y-3)^2=4
C: (x-5)^2+(y+3)^2=1
で表される.
この平面上の点 P から円 A, B, C に接線が引けるとき, P からそれらの接点までの距離をそれぞれ \alpha(P), \beta(P), \gamma(P) とする.
このとき
\alpha(P)^2+\beta(P)^2+\gamma(P)^2=99
となる点 P の全体がつくる曲線を図示し, その長さを求めよ.


点 P と接点, 円の中心を結んでできる三角形は直角三角形なので P(x,y) とおくと三平方の定理より
\alpha(P)^2 = x^2+y^2-9
\beta(P)^2 = (x-4)^2+(y-3)^2-4
\gamma(P)^2 = (x-5)^2+(y+3)^2-1
よって, \alpha(P)^2+\beta(P)^2+\gamma(P)^2=99 より
(x-3)^2+y^2=(3\sqrt{3})^2
したがって, 点 P はこの方程式で表される円 D 上にある.
ただし, 円 A, B, C に接線が引けることから, 点 P は円 A, B, C の外部にある.
円 D と円 A の交点は \(-\frac{3}{2},\pm\frac{3}{4}\sqrt{3}\)
これらを E, F とおく.
また, 円とその中心を同じ記号で表すと
BD = \sqrt{10}<3\sqrt{3}-2
CD = \sqrt{13}<3\sqrt{3}-1
よって, 円 B, C は円 D の内部にあり, 円 D と共有点を持たない.
三角形 DEF は正三角形であるから, 求める長さは円 D の円周から弧 EF(短い方)を除いた部分で
2\pi \times 3\sqrt{3} \times \frac{300}{360} = 5\sqrt{3}\pi