世界が矛盾

ネット上の色々なところで「この世界は矛盾している」云々の件を目にしますが、そもそも「世界が矛盾している」って、どういう意味なんでしょ。
「この世界のある側面に対する人間の解釈を論理に落とし込んだ際に相反する2つの矛盾した結論が得られる」というのであれば、これはそもそもその論理の根柢に矛盾があっただけのことかもしれませんし、そうでなかったとしても、この世界をありのままに扱っているのではなく、この世界のエッセンスと思しき側面を抽出して人間なりに記述しているわけなので「世界の矛盾」を証明するようなものではないと思うのです。
えーと、つまり「世界をこんな風に解釈してみたら矛盾しちゃった」というようなことは言えても、だからといって「世界が矛盾している」とは言えないんじゃないかなー、という話です。
あー、でも「世界が矛盾している」と主張する人達は、論理的矛盾の意味で「矛盾」という言葉を使っているのではなくて、単に直感的には同時には成り立たないように感じられる二つの事柄が両方とも正しくなってしまうというような事態を指して「矛盾」と言っているだけなのかも。
例えば、極端な例で言うと「自然はこんなにも美しいのに、その自然の一部たるはずの人間は、破壊と殺戮を繰り返している。醜い。これは矛盾だ!」とか。