1976年 二次 文科 [4](旧課程問題)

a を整数とする.
整式 f(x)=x^5-ax-1 が整数を係数とする 2 つの(正の次数の)整式の積に表されるような a を求めよ.
またそのような a について f(x) を上のような積に分解せよ.


(i) 1 次式と 4 次式の積で表されるとき
(x+b)(x^4+cx^3+dx^2+ex+f)=x^5-ax-1
左辺を展開して係数を比較すると
b+c=0
bc+d=0
bd+e=0
be+f=-a
bf=-1
b, f は整数であるから b=\pm1
b=1 のとき (a,b,c,d,e,f)=(2,1,-1,1,-1,-1)
b=-1 のとき (a,b,c,d,e,f)=(0,-1,1,1,1,1)


(ii) 2 次式と 3 次式の積で表されるとき
(x^2+bx+c)(x^3+dx^2+ex+f)=x^5-ax-1
左辺を展開して係数を比較すると
b+d=0
bd+c+e=0
be+cd+f=0
bf+ce=-a
cf=-1
c, f は整数であるから c=\pm1
c=1 のとき, f=-1
b^3-2b-1=0
(b+1)(b^2-b-1)=0
b は整数であるから b=-1 で, このとき
(a,b,c,d,e,f)=(-1,-1,1,1,0,-1)
c=-1 のとき, f=1
b^3+2b+1=0
b は整数であるから, 解なし.


以上により
a=-1 のとき x^5+x-1=(x^2-x+1)(x^3+x^2-1)
a=0 のとき x^5-1=(x-1)(x^4+x^3+x^2+x+1)
a=2 のとき x^5-2x-1=(x+1)(x^4-x^3+x^2-x-1)