斜め180度は除く
前回の話の続きです。
のグラフを、原点を中心として正の方向に だけ回転させたグラフを表す方程式は
…(1)
で表される、というのが、前回の結論でした。
ところで、一般に二次関数 のグラフを適当に回転させたグラフを表す方程式は
…(2)
で表される、というのが、中学三年生の私が予想したものでした。
今回は、この予想が正しいことを証明してみます。
まず、(1)を頑張って変形すると
となります。
ただし、これは のグラフを単純に回転させたものなので、その位置も考慮して、 軸方向に 、 軸方向に だけ平行移動したものを考えてみると
…(3)
という式が得られます。
これと (2) の係数を比較して
を満たすように各定数の値を定められないかと考えます。
(2) が最初に与えられているとすると、まずは から が定まります。
次に、 と から が定まり、さらに、 と から が定まります。
そして最後に、 と から が定まります。
逆に、(3) が最初に与えられていたとしても、同様の方法によって が一意に定まることが分かります。
細かいことを言うと、(3) に現れる分数の分母が であってはいけないので、 という条件がありますが、 なら、これは の場合に相当し、つまりは通常の放物線と とした のどちらかなので、まあ問題ありません。
以上をまとめると、次のようになります。
で表される放物線を の整数倍を除いて回転したグラフを表す方程式は
である。
ただし、