順序

集合 P 上の二項関係, すなわち P \times P の部分集合(ここでは < で表す)は, 次の二つの条件を満たすとき, 半順序(partial ordering)であるといいます.
(i) 任意の p \in P について \neg(p < p)
(ii) [tex:pq]
関係 \leq についても同じ用語が使われることがあり, 上記のものは特に区別する必要があるときは strict であると表現します.

半順序 (P,<), X \subset P(X \neq \emptyset), a \in P に対して, 用語を次のように定義します.
aX の極大元(maximal element)であるとは, a \in X かつ任意の x \in X について \neg(a < x) となること.
aX の極小元(minimal element)であるとは, a \in X かつ任意の x \in X について \neg(a > x) となること.
aX の最大元(greatest element)であるとは, a \in X かつ任意の x \in X について x \leq a となること.
aX の最小元(least element)であるとは, a \in X かつ任意の x \in X について x \geq a となること.
aX の上界(upper bound)であるとは, 任意の x \in X について x \leq a となること.
aX の下界(lower bound)であるとは, 任意の x \in X について x \geq a となること.
aX の上限(supremum)であるとは, aX の最小の上界であること.
aX の下限(infimum)であるとは, aX の最大の下界であること.
X の上限や下限は, もし存在するならば, それぞれ \rm{sup}X, \rm{inf}X で表されます.
X が全順序であれば極大元は最大元に一致し, 極小元は最小元に一致します.
半順序 (P,<), (Q,<) と関数 f:P \rightarrow Q に対し
[tex:x