1956年 一次 理科 [4]

次の□に適当な数を記入せよ。
双曲線 \frac{x^2}{25}-\frac{y^2}{36}=1 と直線 y=mx+8 との共有点の個数は A=□, B=□, [tex:0
双曲線と直線の共有点の個数は 0 個か 1 個か 2 個であることは, グラフからしてほとんど明らかです.
実際, y=mx+8\frac{x^2}{25}-\frac{y^2}{36}=1 に代入して整理するとニ次方程式(もしくは一次方程式)になります.
共有点の個数が聞かれているので, 判別式を用いることを考えます.


y=mx+8\frac{x^2}{25}-\frac{y^2}{36}=1 に代入して整理すると
(36-25m^2)x^2-400mx-2500=0…(1)



ここで安直に判別式を用いてはいけません.
何故なら, (1) が二次方程式になるのは x^2 の係数が 0 と異なる場合だけだからです.
x^2 の係数が 0 であれば一次方程式になります.


(i) m=\pm \frac{6}{5} のとき
(1) を満たす x はただ 1 つ存在する.


(ii) m \neq \pm \frac{6}{5} のとき
(1) の判別式を D とすると
D/4=40000m^2+2500(36-25m^2)=-22500(m+2)(m-2)
よって, 共有点の個数は
|m|>2 のとき 0
|m|=2 のとき 1
|m|<2 のとき 2



[tex:0


以上により, 共有点の個数は
0 \leq m < \frac{6}{5} ならば 2
m=\frac{6}{5} ならば 1
[tex:\frac{6}{5}
参考までに双曲線と y=8y=\frac{6}{5}x+8y=2x+8 のグラフを載せておきます.
m=\frac{6}{5} のときは直線が双曲線の漸近線と平行になるので共有点の個数が 1 個になることが分かります.
ちなみに, 双曲線 \frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=1 の漸近線は y=\pm \frac{b}{a}x です.