1956年 ニ次 幾何 [3]

平面上の直交軸に関して, 座標 (1,0), (0,3), (-1,2) をもつ 3 点を頂点とする三角形を, y 軸のまわりに回転して生ずる立体の体積を求めよ。



積分を使わなくとも, 円錐の体積を足したり引いたりすれば求まります.


A(1,0), B(0,3), C(-1,2) とする.


C と y 軸に関して対称な点を C',
C と C' の中点を D,
直線 AC と y 軸との交点を E,
直線 AB と直線 C'E の交点を F,
F を通り x 軸に平行な直線と y 軸との交点を G とすると,
直線 AC の方程式が y=-x+1 であることから E(0,1),
直線 AB の方程式が y=-3x+3, 直線 C'E の方程式が y=x+1 であることから F\left(\frac{1}{2},\frac{3}{2}\right)



三角形 BC'D, 三角形 C'DE, 三角形 OAB, 三角形 BFG, 三角形 EFG, 三角形 OAE をそれぞれ y 軸のまわりに回転して生ずる立体の体積をそれぞれ V_1, V_2, V_3, V_4, V_5, V_6 とおく.
求める体積 V は
V=V_1+V_2+V_3-V_4-V_5-V_6
= \frac{1}{3}\pi\left{1^2\cdot1+1^2\cdot1+1^2\cdot3-\left(\frac{1}{2}\right)^2\cdot\frac{3}{2}-\left(\frac{1}{2}\right)^2\cdot\frac{1}{2}-1^2\cdot1\right}
=\frac{7}{6}\pi



ちなみに, 素直に積分を使って計算すると次のようになります.


V=\pi\int_{0}^{\frac{3}{2}}\left(-\frac{1}{3}y+1\right)^2dy+\pi\int_{\frac{3}{2}}^{2}(y-1)^2dy+\pi\int_{2}^{3}(-y+3)^2dy-\pi\int_{0}^{1}(-y+1)^2dy=\frac{7}{6}\pi