1958年 二次 幾何 [1]
半径 の円の内部に凸四辺形がある。各頂点はその点を通る辺を延長してできる弦の 等分点になっている。この四辺形はどんな四辺形か。またこの四辺形の面積を求めよ。
各辺についての条件が対等で, しかも面積が一つに定まるのであれば, 答えは正方形だろうと予測が立ちます.
では, どう証明するかですが, 幾何については手持ちの定理が少ないので, この問題の場合には方べきの定理が使えそうだとまずは判断するのが肝です.
方べきの定理より
また, 題意より
AE=AB, AH=2AB
AF=AD, AK=2AD
よって
AB>0, AD>0 より
AB=AD
同様に考えて
AB=BC=CD=DA
よって, 四角形ABCDはひし形である.
したがって, EH と LI は平行で長さが等しいので, 四角形EHILは長方形である.
また, AE=DL
ゆえに, AB⊥AD となり, 四角形ABCDは正方形である.
, 円の中心を O, DC の中点を M とおくと
, , で, 三平方の定理より
よって, 四角形ABCDの面積は である.