1960年 ニ次 数学3 [2]

水平におかれた机に, 直角をはさむ 2 辺の長さがそれぞれ 9 cm, 12cm であるような直角三角形の穴をあけ, この穴に半径 5 cm の球をのせるとき, この球の机の表面より上にある部分の体積を求めよ。


球の中心 O と直角三角形の内心 O' を結んだ直線 OO' は机の表面に垂直である.


直角三角形の頂点を A, B, C とし, BC=9 cm, CA=12 cm とする.
三平方の定理より, AB=\sqrt{9^2+12^2}=15 cm.
よって, 直角三角形の内心の半径を r とおくと, △ABC の面積は△O'AB と△O'BC と△O'CA の面積の和であるから
\frac{1}{2}\times9\times12=\frac{1}{2}r(9+12+15)
r=3



ゆえに, 三平方の定理より OO'=\sqrt{5^2-3^2}=4
以上により, 求める体積は, 半円 x=\sqrt{25-y^2}y 軸, 直線 y=-4 によって囲まれた部分を y 軸の周りに回転してできる立体の体積であるから
\pi\int_{-4}^5(\sqrt{25-y^2})^2dy=162\pi