予言手入り
ノストラダムスの大予言は, メディアが手を入れて人々の不安を助長するように解釈したことから大きな話題を呼びましたが, 結局は1999年は何事もなく過ぎました。
今日の話題は手入りの予言についてではなく, 余弦定理についてです!
余弦定理:
この定理を使うと, 二辺と一つの角が分かっている場合に, 残りの一辺を知ることができます。
ということは, , , のいずれかを変数として定理を方程式とみた場合に, 常に少なくとも一つ, 正の解が存在するはずです。
このことは三角形を使った定理の導出過程から明らかと言えばそうなのですが, ここではあえて計算によって示してみたいと思います!
まず, を変数とした場合。
[tex:0^{\cir}b^2+c^2-2bc=(b-c)^2\geq 0]
よって, についての方程式 は正の解を一つもつ。負の解も一つ。
次に, を変数とした場合( についても同様)。
, , [tex:0^{\cir}0] で, より であるから
よって
(ii) のとき
(1) より方程式は異なる二つの実数解をもつ。
このときの解は
(これは の符号によらず成り立つ)
(ii-i) が直角または鈍角のとき
は鋭角で であるから
大きい方の解は
であるから
ここで より なので
(ii-ii) が鋭角のとき
かつ なので
の の係数は負。
ここで, 方程式の異なる二つの実数解を , () とおく。
両方の解が負とすると
より
なので, の係数が正となり矛盾。
かつ とすると
より
なので, の係数が正となり矛盾。
以上により, , のうち, 少なくとも一つは正である。
(i), (ii) より, についての方程式 は正の解をもつ。
…長い上につまらない証明になってしまいました。
誰かもっと簡単な証明を考えてください。
追記:
ツイッターである方からご指摘を受け、もっと簡単な証明が見つかりました。 について。
より
左辺を とおくと上記 (1) より方程式 は少なくとも一つの解をもつ。
また, 軸は である。
(i) 解が一つのとき
(1) より
正の解をもたないための必要十分条件は, 軸について
このとき, は直角または鈍角であるから は鋭角となり, 矛盾。
(ii) 解が二つのとき
正の解をもたないための必要十分条件は
軸について … (2)
かつ
… (3)
このとき, (2) より は鈍角であるから となり なので
これは (3) に矛盾する。
以上により, 方程式 は正の解をもつ。