1957年 二次 幾何 [2]

頂点がそれぞれ 45^{\circ}, 60^{\circ}, 75^{\circ} で外接円の半径が r であるような三角形の面積を求めよ。



図形の問題では, まずは実際に図をかいてみることです.
それから, 円周角の定理はいたるところで活躍しますので, 図を見たら定理が使えないか考える習慣をつけるとよいです.


A=45^{\circ}, B=60^{\circ}, C=75^{\circ}, 外接円の中心を O とおくと
OA=OB=OC=r
また, 円周角の定理より
∠BOC=2∠A=90^{\circ}
∠COA=2∠B=120^{\circ}
∠AOB=2∠C=150^{\circ}
よって, △ABC の面積は
OBC + △OCA + △OAB
=\frac{1}{2}r^2\sin90^{\circ}+\frac{1}{2}r^2\sin120^{\circ}+\frac{1}{2}r^2\sin150^{\circ}=\frac{3+\sqrt{3}}{4}r^2



図をかかないで式だけでゴリ押ししようとすると, 次の別解のようになります.


A=45^{\circ}, B=60^{\circ}, C=75^{\circ} とおく.
正弦定理より
\frac{a}{\sin45^{\circ}}=\frac{b}{\sin60^{\circ}}=2r
これより
a=\sqrt{2}r, b=\sqrt{3}r
また,
\sin^2 75^{\circ}=\frac{1-\cos150^{\circ}}{2}=\frac{2+\sqrt{3}}{4}=\frac{4+2\sqrt{3}}{8}=\frac{(1+\sqrt{3})^2}{(2\sqrt{2})^2}
よって, \sin75^{\circ}>0 より, \sin75^{\circ}=\frac{1+\sqrt{3}}{2\sqrt{2}}=\frac{\sqrt{2}+\sqrt{6}}{4}
したがって, △ABC の面積は
\frac{1}{2}ab\sin C=\frac{1}{2}\cdot\sqrt{2}r\cdot\sqrt{3}r\cdot\frac{\sqrt{2}+\sqrt{6}}{4}=\frac{3+\sqrt{3}}{4}r^2



\sin75^{\circ} の値は覚えておいた方がよいですが, 上記のように半角公式から二重根号をはずして求められるようにしておくべきです.