1960年 ニ次 数学1 代数 [1]

三角形 ABC の辺 AB 上に点 P をとり, BP の中点を Q とする。次に, P, Q から BC に平行線を引いて AC との交点をそれぞれ R, S とする。台形 PQSR の面積が最大になるときの AP の長さと台形 PQSR の面積を求めよ。ただし辺 AB の長さを a, 三角形 ABC の面積を s とする。


AP=x とおくと, PQ=\frac{a-x}{2}, AQ=AP+PQ=x+\frac{a-x}{2}=\frac{a+x}{2}
よって, △APR と △AQS と △ABC の面積比は x^2:\left(\frac{a+x}{2}\right)^2:a^2
△ABC の面積は s だから
APR の面積は =\left(\frac{x}{a}\right)^2s
△AQS の面積は \left(\frac{a+x}{2a}\right)^2s
ゆえに, 台形 PQSR の面積は, △AQS の面積から △APR の面積を引いて
\left(\frac{a+x}{2a}\right)^2s-\left(\frac{x}{a}\right)^2s
=-\frac{3s}{4a^2}\left(x^2-\frac{2a}{3}x\right)+\frac{s}{4}
=-\frac{3s}{4a^2}\left(x-\frac{a}{3}\right)^2+\frac{s}{3}
したがって, AP=\frac{a}{3} のとき台形 PQSR の面積は最大値 \frac{s}{3} をとる.