隣接r項間漸化式によって定義される数列の一般項(暫定バージョン)

久しぶりに、隣接r項間漸化式によって定義される数列の一般項(=定数係数r階線形差分方程式の解)を求める試みを再開しました。
漸化式の特性方程式というものを解くことができればその解を用いて一般項を表すことができるのですが、5次以上の方程式には一般には解の公式が存在しないことから、隣接6以上項間漸化式によって定義される数列の一般項は、その特性方程式を一般には解くことができません。
しかしながら、式の対称性を利用して、一般項を特性方程式の各項の係数(=解の基本対称式)を用いて表すことができるのです。
そのための調査を、Mathematicaを使って行いました。
その結果です↓

隣接r項間漸化式
\sum_{i=0}^{r-1} a_i f_{n+i} = 0
によって定義される数列の一般項は、その特性方程式
\sum_{i=0}^{r-1} a_i x^i = 0
が相異なるr-1個の解を持つとき、それらを
\alpha_1, \alpha_2, \cdots, \alpha_{r-1}
とおくと
f_n = \sum_{i=1}^{r-1}(-1)^{r-i+1}f_i\sum_{j=0}^{i-1}{}_{r-i+j-1}C_{j}\sum_{\sum k_i = n-i}\prod_{k=1}^{r-i+j}\alpha_{\sigma(k)}^{k_i}
で表される。
ここで、\sigma\{1, 2, \cdots, r-1\}から\{1, 2, \cdots, r-i+j-1\}への全ての単射を渡るものとする。

ちゃんと確認していないので、添え字やらが若干間違っている可能性もありますが、概ね正しいと思います。
あとは
\sum_{\sum k_i = n-i}\prod_{k=1}^{r-i+j}\alpha_{\sigma(k)}^{k_i}
の部分を基本対称式を用いて表すことができればOK。
これは何とかなりそうです。