1959年 二次 数学1 代数 [1]

平面上の点 (x,y)
\left\{\begin{array}x'=2x+y\\y'=3x+2y\end{array}
によって定まる点 (x',y') を対応させる。


(1) 4 点 (0,0), (a,0), (0,b), (a,b) を頂点とする長方形は, この対応によってどのような図形にうつるか。図をかいて説明せよ。ただし a>0, b>0 とする。


(2) その図形の面積ともとの長方形の面積との比を求めよ。


(1)
O(0,0), A(a,0), B(a,b), C(0,b) とおく.
それぞれは点
O'(0,0), A'(2a,3a), B'(2a+b,3a+2b), C'(b,2b) にうつる.
\vec{O'A'}=\vec{C'B'}=(2a,3a)
\vec{O'C'}=\vec{A'B'}=(b,2b)
よって, 四角形 O'A'B'C' は平行四辺形である.
また, OA 上の点 (k,0) (0 \leq k \leq a) は (2k,3k) にうつり,
k0 から a まで変化させると, O'A' 上のすべての点をわたる.
AB 上の点, BC 上の点, CO 上の点についても同様のことがいえる.
よって, 長方形は O'(0,0), A'(2a,3a), B'(2a+b,3a+2b), C'(b,2b) を頂点とする平行四辺形にうつる.
(図は省略)



長方形の各頂点がうつった先の 4 点を結ぶと平行四辺形なのだから答えは平行四辺形に決まっているのですが, 長方形の辺上の点が平行四辺形の辺上の点に一対一に対応することも述べておかないと不十分です.


(2)
長方形の面積は ab


△O'A'C' と △B'A'C' の面積は等しく
\frac{1}{2}\|2a \cdot 2b-3a \cdot b\|=\frac{ab}{2} (ab>0 より)
よって, 平行四辺形の面積は
2\times\frac{ab}{2}=ab



3 点 (0,0), (x_1,y_1), (x_2,y_2) を頂点とする三角形の面積が
\frac{1}{2}\|x_1y_2-y_1x_2\| であることを使いました.


以上により, 面積の比は 1:1



今日は 1 問だけの更新にしておきます。
まだ -4 問。
仕事から帰ってきてから更新するのはなかなか大変です。